民家の店・宿 民家の店・宿

民家の店・宿(九州・沖縄)

  • 佐賀/陶器ギャラリ「gallery KAI」、カフェ「cafe Reed」

    情報誌『民家』121号

     伊万里市南波多町の里山、美しい日本の原風景が残る唐津の谷合にひっそりと佇む「櫨ノ谷窯」。
     ここの窯主は、親子二世代で砂岩を原料とする古唐津の製法の再現を確立し、業界の先駆けとなった吉野敬子さん(父は故・由野魁氏)、この地で作陶や個展活動のかたわら先祖伝来の田畑で自然農法を行う「半農半陶」を営んでいます。吉野さんのもとには関東など日本各地から半農半陶  ここを訪れて、まず目に入るのは、美しく手入れされた主屋の葺ぶき屋根で、古民家ファンの気持は昂ります。 主屋は吉野さんの作品がずらりとならぶ陶器ギャラリー「gallery KAI」。畳部屋に座ってひとつひとつ手に取って唐津焼独特のざらっと心地よい感触を楽しむことができます。
     そして隣接する「café Reed」は2018年にクラウドファンディングで牛小屋をリノベーションしたもの。週末限定の営業で、自家焙煎珈琲と地元のオーガニック野菜や果物で作った極上スイーツを吉野さんの器でのんびりと味わうことができます(手作りジャムも絶品!)。このカフェは里山で暮らす人びとと訪れた人びととの貴重な交流の場にもなっています。(栃木県 T.S.)

    <櫨の谷窯>

    住所 佐賀県伊万里市南波多町高瀬767
    電話 0955-24-2025

    <gallery KAI>

    営業時間 12:00~18:00※平日のギャラリー見学の場合は要連絡
    定休 不定休

    <cafe Reed>

    営業時間 12:00~18:00(土日のみ営業)
    定休日 平日(土日のみ営業)

    情報誌『民家』121号
  • 佐賀/日本料理「あるところ」

     佐賀県・唐津市街から松浦川を渡って鏡山の麓へ続く田舎道を上っていく途中、うっかりすると見落としてしまいそうな店の立て看板に導かれ脇道を入っていくと、目の前に実に堂々とした佇まいの古民家があらわれます。
     ここは、知る人ぞ知る人気の日本料理店「あるところ」。唐津の海と里山の幸を、焼き魚、青菜のお浸し、おむすびといった和食の原型のようなシンプルなかたちでいただくことができます。食材のおいしさを最大限に引き出すのは店主・平河直さん。自らの手で改修した築130年の古民家は、細部に至るまで土壁で仕上げられ、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。特に目を引くのは、あえて昔ながらのスタイルにこだわった台所で、まるでタイムスリップしたかのような錯覚を覚えます。
     竈で炊く白米の香り、立ち上がる湯気、店主が奏でる包丁の音色…店内では、その丁寧な仕事ぶりを五感で楽しむことができます。季節の料理をよりいっそうひきたてる器は、店主が一品ごとに選りすぐった唐津焼。料理をいただいた後にも、器を愛でるもう一つの楽しみがあります。ぜひ、一年を通して四季折々の料理を楽しみたいお店です。
    (栃木県・正会員 T.S)

    住所 佐賀県唐津市鏡732
    電話 0955-58-8898
    営業時間 昼11:00~15:00 夜17:00~22:00
    不定休
    メニュー 昼のコース 5,000円(税込み)
    夜のコース 10,000円(税込み)
    HP http://arutokoro.com

  • 熊本/カフェレストラン 「芳文(HO BUN)」

    熊本/カフェレストラン 「芳文(HO BUN)」1

    熊本市の主要道路「国道3号線」沿いを車で走ると、立ち並ぶチェーン店とは明らかに空気感が違う場所がある。カフェレストラン「芳文」だ。一瞬、時間が止まったかと見紛うほど、そこは静寂で、凛とした美しさを保っている。元酒蔵のその建物は、昭和59年にこの場所に移築された。以前は、酒蔵の町、御船の御船川沿いに建っていた。
    洪水対策の護岸工事に伴い、売りに出された3棟のうち1棟の建物をオーナーが購入され、レストランを始められた。現在のシェフは縁あってオーナーと親戚関係となった二代目で、任されて12年が経つそうだ。
    このご時世にホームページもないが、リピーターが絶えず、ランチタイムの開店時にはあっという間に前面の駐車場が埋まってしまう。デート、女子会、家族でのお祝い事など、多様な客層を受け入れる度量の大きな空間と、地元食材を活かした美味しい洋食。世代を超えた人気店だ。
    そして、ここには密かな伝説がある。カップルが成立する席があるのだ。現シェフも今の奥様と結婚前に客として来店していて、まさか自分がここで料理を振る舞うことになろうとは思ってもみなかったそうだ。
    平成28年の熊本地震では、瓦の一部落下と漆喰のひび割れ程度で、幸い構造体に大きな被害はなく、補修して営業を再開された。建物は、移築時に窓を増やすなど多少の改造はあるが、ほぼ原型をとどめており、出入り口もそのまま、鍵も木製の旧式のままだ。2階は、ギャラリー空間として無料で開放されている。
    ここで食事をすると不思議な温かさに包まれ、ありのままの自分になれる。建物を大事に活かしてきた経営者と、長く見守り続けてきた客の作り出す空気感が、そうさせるのかもしれない。これからも、末長く地域に愛されていくことだろう。
    (神奈川県・友の会会員 M.K.)

    住所 熊本県南区南高江5-7-76
    電話 049-214-1617
    カフェ・バー 定休日 毎週水曜日
    宿泊 ドミトリー(相部屋)と個室の2種
    営業 無休 ランチ:11:30~16:00、ディナー:17:00~22:00

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  • 鹿児島/民泊処・レンタルスペース「三昧房屋 manimani」

    鹿児島/民泊処・レンタルスペース「三昧房屋 manimani」1

    鹿児島市の隣、日置市・日吉町。海まで歩いて5分の、緑豊かな集落の一角。 田仲淳さん・素子さんご夫妻が営む、築94年の古民家を丁寧に改装した宿がある。
    新緑の季節には、吹き抜けるそよ風を。冷え込む季節には、暖炉や石油ストーブの柔らかな暖かさを……。四季の醍醐味を肌で感じられる。
    昔からここに人が住み、暮らしを営んできた……という古民家ならではの温もりを感じてもらえたら、と話す素子さん。
    ゲストの気持ちに寄り添い、同じ目線で滞在のおもてなしをしてくれる田仲夫妻と語らうも良し、縁側から差す陽の光の移ろいを眺めつつ、畳に寝転ぶも良し。
    一度訪れると、不思議と二度、三度と足を運びたくなる、そんな宿だ。
    (取材:東京都・友の会会員 Y.M)

    場所 鹿児島県日置市日吉町日置2042
    アクセス 南九州西回り自動車道「伊集院IC」から車17分
    電話 090-3195-3611
    定休日 不定休
    HP https://manimani.space/

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    鹿児島/民泊処・レンタルスペース「三昧房屋 manimani」