民家再生や民家バンク、伝統工法で家を建てたい、といった相談をJMRA登録事業者がボランティアで受け付けています。
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◇9月◇長き時を人々の生活と共に生き抜いてきた民家の力強さ、良さを現代に生かした民家再生の設計を行います。耐震診断、耐震補強に力を入れた民家再生を行っています。
公共建築(主に社会教育施設、福祉施設)、集合住宅、個人住宅、店舗、住宅地開発、まちづくり等あらゆるジャンルの設計を行っています。集合住宅の建て替えや各種建物の改修設計も増えてきました。
現代の民家、民家再生に携わって30年が経ちました。古民家の風格を失わない範囲で、機能的且つ、モダンなデザインで民家再生したいと考えています。
古民家というのは個人のものであるというのは当然ですが、50年後、100年後の我々の子孫に古民家を残していく事も我々が行う大切な仕事の一つです。手入れをすればするほど美しく愛着のわいてくる古民家を、これからも沢山残していきます。
古き良きものを見直そうと古民家や自然の材料、古材をリサイクルして、昔ながらの伝統技術や職人さんの技能を生かした“住む人にやさしい本物の家づくり”を提案しています。
情報誌『民家』に連載中の「ある日の民家再生相談」を掲載しています。拡大して読むことができます。
民家再生には大きく分けて4通りの方法がある。古民家が建っている場所で再生する現地再生。いったん解体し、別の場所へ運搬して再生する移築再生。建物の傷みがひどかったり、敷地の制限などから一部しか残せない場合に、新築と組み合わせ部屋単位で再生する部分再生。構造材の一部として、新しい材と組み合わせて使う部材利用がある。
現地再生は、建物の傷み具合や再生後の使い方や住まい方、間取りによって、その工事の中身が大きく変わる。一度建物をすべて解体しなければならない場合もあれば、簡単なリフォーム程度に収まる場合もある。コスト節減などから、できるだけ半解体にとどめ、現状を残しながら修復する方法をとることが多い。基本的な構造は変えないため、建物の歪みの修正、腐った部材の交換や補修が工事の多くを占めることになる。いわゆる仕口や継手などを加工する本工事の量が少なくて済むため、工期も短くてすむ場合が多い。建物を解体せずに基礎を交換・修理するために、建物全体を持ち上げる揚家(あげや)や横方向に移動する曳家(ひきや)を行うこともある。
移築再生は全解体した建物の構造体のほとんどを使用レかつ建築場所を移勤して再生することである。移築する建物については、自分で見つける必要がある。敷地条件や間取りによって、建物の一部を削ったり増築したりすることも多い。この整合性を確認し、歪みを補正したり全体のバランスを見るために、仮組み(建て方前に梁組みを中心に試験的に組み上げること)を行うことも多い。移築再生では建築基準法等をクリアするため、従来はなかった筋違や金物が使用されることもある。すべて昔のまま再生するというのではなく、新しい技術を取り入れたり、空間構成を変化させたりと、現代のライフスタイルに合わせた設計が可能である。
部分再生は移築再生の一つであるが部屋単位で新築建物に組み入れ、再生することである。
古材利用は解体された建物の柱や梁を新築建物の部材として使用したり、別々の建物の古材を組み合わせて1軒の建物を建築したりすることである。仕口の加工は新たに行う。
民家再生の工程は、基本設計や実施設計を行う設計の工程と、実際のエ事を行う工程に分けることができる。延べ床面積が45坪程度の民家再生は、おおよそ1年程度の時間がかかる。移築再生の場合はこれ以外に再生する民家を探す時問が必要となる。古材利用の場合は、古材をどのように活かすか、基本計画の時点で設計者と相談しながら古材を探すことになる。
設計には、おおよそ基本設計に2か月、実施設計に2か月程度かかる。最初に行う民家調査は、対象となる民家が再生に値する民家か、建築士が考えている予算内で工事を行うことができるか等を判断するための基本的な調査である。移築再生の実施設計時に行う調査は、実際に再使用する部材や方法を具体的に選定するための調査である。番付けや解体時にも詳細な調査を行うことがある。番付けや解体は再生工事の直前に、再生工事を担当する大工が行うことが望ましい。実際は、民家所有者の都合により、設計を始める前や、設計途中で解体しなければならないことも多い。この際の保管状態が、後の工事にも影響するので、雨がかからない風通しのよい場所で保管するなど十分注意する必要がある。
再生する民家の状態にもよるが、概して移築再生のほうが時問がかかる。新材と組み合わせるために新しい仕口を加工したり、内装用の古材を加工したりする木工事の量の多少がエ期に大きく影響する。
大量生産されるハウスメーカーや在来本法の住宅に比べれば、どうしても民家再生には時間がかかる。この時問をどう考えるかは、その後の生活の質をどう考えるか、子供にどのような家を残すか、住み手の考え方次第といえる。
▲このページの先頭へパンフレット「もっと知りたい民家再生」ができました。 専門家ボランティアによる民家再生相談を受ける中で、「自分の家も再生できるの?」「民家再生に興味があるけど、実際はどういう工事をするの?」などの声が多く聞かれていましたので、簡単な手引書として作成しました。どなたでも自由にご覧いただけます。
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