熊本市南区川尻のはずれにひっそりと建つその民家は、大正時代に料亭として建てられた建物である。熊本地震で被災し、建物は短手方向に40㎝ほど傾き、危険なため更地にす
る予定であったが、さまざまな手を借りなんとか保存された。
外観は漆喰壁と腰板。開口部には木製格子が設置され、古い町並みの景観に合わせてある。入口を入ると20畳のカウンターの土間があり、北には小さな坪庭が併設されている。その奥に床の間と書院のある6畳の和室がある。2階には床の間と書院のある12畳の和室と12畳の続き間があり、仕切りの欄間は1本の木を輪切りにした形をしている。近所の方が、この欄間のことを懐かしいと言い小さいころの話をされていた。
現在は、近所の方や、放課後の子どもたちのたまりばとなっている。子つかみ、カウンターに座りくつろいでいる。毎日20~30名の子どもが遊びに来て、宿題をしたり、漫画を読んだり、談笑したりと、各々のコミュニケーションをとっている。月に2回第1、3土曜日に子ども食堂を開催している。毎回100名前後の利用者が訪れている。2階はレンタルスペースとなっている。「ここでの食事や交流によって、苦手克服や地域の方との交流を通じて、子どもたちは成長し、地域の方の生きがいづくりや地域の見守りに繋がる交流の場としていきたい」と代表の松枝さんが話されていた。
「川尻町家たまりば」のあるこの地域は、高齢者が多く、子どもが少ない地域だったが、たくさんの子どもの声が集まり、にぎやかになり、高齢者の生きがいとなっている。
(熊本県・正会員 M.F.)
住所 | 熊本市南区川尻3丁目17-17 |
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電話 | 070-5810-4568 |
川尻町たまりば | 平日12:00~18:00 日曜日は休日 レンタルスペース9:00~20:00利用可能 |
こども食堂(公式LINE @7003g) | 毎月第1・3土曜日(変更あり) 参加者子ども100円、大人300円 |
HP | https://aoihachi.com/ |