JMRAでは、どなたでも参加できるイベントを全国各地で企画、開催しています。
参加ご希望の方は各イベントの「申込先」に、イベント名、参加を希望する全員の氏名、住所、連絡先(電話、ファクス、メールアドレス、携帯電話番号など)を明記して、お申し込みください。
※定員に達した場合は、締切日前でも募集打ち切りとなる場合がありますのでご了承ください。
※民家再生見学会などは、建物の持ち主のご理解とご協力を得て行っています。ご配慮をお願いします。
日本民家再生協会(JMRA)は、2024年12月に国際協力機構(JICA)より依頼を受け、南米から来日した研修生に「NPO運営」について講義を行いました。参加者の中には、ブラジル・サンパウロ州にあるレジストロ日伯文化協会のメンバーもおり、現地に残る日本式民家の再生と保全への協力を求める声も寄せられました。
その後、継続してブラジル現地に残る日式民家の再生・保存について話し合いがあり、再生・保全に向け今後も連携して取り組むため、友好協定の締結(2026年2月1日付発効)へ進むことになりました。

レジストロは、日本人移民の初期の農業移住地として知られています。
20世紀初めに移住した人々は、日本の木造建築の技術を生かしつつ、ブラジルの材料や気候に合わせて家を建てました。
その家々には、
● 尺貫法による柱間
● 木を組む継手(つぎて)・仕口(しぐち)
● 木造二階建て・切妻屋根
といった日本的な特徴が残っています。
一方で、
● ベランダ
● スペイン瓦
● れんが敷きの作業場
など、南米の生活文化に基づく工夫も加わっており、
「遠い地で形を変えながら受け継がれた日本民家」という独自の姿を見ることができます。
現在、レジストロの日本式民家は、
● 修繕技術者の不足
● 資材や維持費の負担
● 自然環境による劣化
などの課題に直面しています。
今回の協定では、当協会が修繕計画の作成、工程設計、記録化、品質管理を中心に、現地の状況に合わせた支援を行います。
具体的には、
● 遠隔での技術助言
● 図面・施工手順・部材選定のガイド作成
● 現地研修の共同設計
● 日本側の職人・研究者とのマッチング
など、持続可能なかたちで支援を進めていきます。
レジストロに残る民家群は、移民史・建築史・民俗学・技術史など、さまざまな分野が関わる重要な事例です。当協会の会員だけでなくその活動を公開することで多くの方々にとって、日本の民家保存、活用の方法など海外においても視野を広げる良い機会であり貴重な教材となります。
日本国内では、1975年に明治村に移築されたブラジル移民住宅(旧久保田安雄住宅)がその代表例として知られています。1919年にレジストロで建てられたこの家は、「材料はブラジル、工法は日本」という特徴を持つ建物で、移民の生活文化がそのまま刻まれています。
1970年代に日本へ移された背景には、現地で失われる危機に対し、『生かして残す』保存の考え方がありました。
今回の友好協定では、現地での保存・修繕の実務と共に、日本でも研究・展示・教育を併せて実施することで民家の価値を地域社会と国際社会で共有し、その文化を次の世代へ継承することを目指します。
重点的に取り組む内容は、次の5つです。
1.修繕計画の技術支援
2.共同調査と記録アーカイブ化
3.会員・現地関係者向け研修プログラム
4.公開講座・展覧会・デジタル発信の連携
5.将来的な人材交流の推進
国境と時代をこえて育まれてきた暮らしの知恵と木造技術を、未来へ渡していくために日本民家再生協会は、レジストロ日伯文化協会とともに、国際協働による民家再生のモデルづくりに取り組み、持続可能な保存と地域の誇りの再生、これからの時代に必要とされる活用を実現していきます。

