イベント報告」 イベント報告

イベント報告(民家再生技術部会)

イベントやセミナーに参加したJMRA会員の投稿コーナーです。

  • 東京/「屋根漆喰」~瓦屋根を守り彩る漆喰の機能と意匠~

    情報誌『民家』130号

    2024年5月19日㈰
    東京都江戸川区 参加:22名
    民家再生技術部会

     会場の一之江名主屋敷は名主であった田沼家の茅葺き屋敷です。敷地2000坪、建物はL字型平面で80坪。囲炉裏には火が入っていました。  会場見学後は、屋根漆喰のお話を講師の白石博一氏、木村謙一氏から伺いました。各地方の屋根漆喰を写真パネルで説明いただきました。  屋根漆喰の役割は丸瓦と平瓦、ぐし(棟)と瓦の隙間を埋める役割である。経験から漆喰20kgに対し海苔2kg調合する。海苔が少ないと数年でぼろぼろになる話が印象に残りました。(H.T.)

    情報誌『民家』130号
  • オンライン/日本庭園の歴史と空間構成を学び名園を体験する<オンライン講義>

    情報誌『民家』129号

    2023年11月18日㈯
    参加:28名
    民家再生技術部会

     2日間にわたる講座の初日はオンライン講義。講師の野上恵子氏が大学の建築学科の講義に使っているものを編集したもので、日本庭園を様式の歴史的な展開と空間構成の特徴という2つの評価軸から解説した。石や樹木のディテールに関することだけでなく、庭園と建築における人の活動や鑑賞の仕方の違いから各様式の空間構成が論じられたことで具体的なイメージを持ててわかりやすかった。古墳時代や奈良時代の空地、広場のようなものも庭園の始まりとしていたことも新鮮だった。今後の庭園鑑賞に役立つ視点を得られて有意義な講義だった。 (R.T)

    情報誌『民家』129号
  • 東京/日本庭園の歴史と空間構成を学び名園を体験する<六義園と旧古河庭園の見学>

    情報誌『民家』129号

    2023年11月19日㈰
    東京都文京区・北区 参加:11名
    民家再生技術部会

     2日間にわたる講座の2日目は、都内の旧古河庭園と六義園に実際に足を運び見学会が行われた。両園とも回遊式庭園であり建物は現存しないが、前日に解説された各様式が総合されていて、立ち止まって見るべきビューポイントについて説明を受けながら見学した。両園の所有者の移り変わりや変化についても解説があり、旧古河庭園は精緻につくられていて、六義園は奇石を配したり山を築くなど、よりダイナミックな庭園に感じられた。(R.T.)

    情報誌『民家』129号
  • 神奈川/松本記念館「老欅莊」(ろうきょそう)で日本の左官と瓦の再発見!

    情報誌『民家』128号

    2023年11月11日(土)
    神奈川県小田原市 参加:30名
    民家再生技術部会

     松永安左ヱ門(耳庵)の住まい「老欅荘」を、松永記念館ガイドと木村謙一氏、日高保氏の案内で見学しました。数寄屋造りの簡素な住まいで、案内により、遊び心がここかしこにあることがよくわかりました。
     幸い日本で唯一だるま窯で瓦を製造している共和建材 代表五十嵐清氏も同行されており、歩きながら瓦の違い、使い方について教えていただきました。木村氏と日高市の対談後は質疑応答も活発になされ、プラスアルファの知恵や情報が得られ、非常に有意義な時間を過ごせました。 (M.T)

    情報誌『民家』128号
  • 群馬 /〈伝統構法講座【屋根シリーズ1 瓦】〉 春の群馬藤岡へ 「だるまと鬼」に会いに行く

    情報誌『民家』126号

    2023年2月25日㈯
    群馬県藤岡市 参加:15名
    民家再生技術部会

     遠地開催で、あいにくの雨天でも全員参加でした。まず、共和建材㈲代表の五十嵐氏から和瓦と窯の歴史の説明を受け、半機械化された粘土から瓦の焼成前の成型まで=シラジ造りの工程を見学し、達磨窯から生まれる「呼吸する瓦」を思う存分堪能しました。次の山口鬼瓦店では鬼師の山口氏から江戸時代から継承する製造方法の説明を受けました。
    講座を通じて阪神・淡路大震災を契機とする一部マスコミの誤った瓦悪の報道が瓦業界衰退の一因で、それが日本の伝統技術を破壊しつつある現状を生で知りました。瓦を通して日本の歴史と問題点を学んだ意義深い講座でした。(M.H)

    情報誌『民家』126号