民家再生事例 民家再生事例

民家再生事例

柴原邸 ,

櫓(突き上げ屋根)を持つ、甲州地方の養蚕農家の再生。地盤の関係でベタ基礎を採用しているが、元の基礎石を基礎内に据えている。かつて茅葺き屋根を支えていたサス丸太はそのまま意匠として残し、新たに合掌材を組むことで外見上は移築前と変わらないようにした。構造耐力は壁に持たせている。櫓は排煙窓として再利用。土壁塗りワークショップには多くの人が参加した。

3.11以降、世の中では古い家の解体に拍車がかかり、これは大変と日本民家再生協会に入会。「民家の学校」で学び、土間のある家を見る日々。移築再生をしていた仲間からは、「かならずときめく家があるよ」と励まされ、遂にこの家に出会いました。家づくりは基礎から毎日楽しく、ワークショップなど多くの皆さんにお世話になりました。後世に引き継ぐ家を300人以上の方々と作り上げたことを誇りに思います。(要約)(建築主より)

再生後 内観1
再生後 内観2
奨励賞No. 220337
完成年 2021年6月
所在地 神奈川県川崎市
設計 (有)O設計室
施工 伝匠舎(株)石川工務所
構造規模 木造 2階建
1階面積 180m2
2階面積 140m2
延床面積 195m2
主な外部仕上げ 屋根:ガルバリウム鋼板
壁:【1階】竹小舞土壁中塗り【2階】モルタル下地土壁風搔き落し
建具:木製サッシ
主な内部仕上げ 天井:既存【2階】スノコ板露わし、棹縁天井
壁:土壁中塗り
床:畳敷き、松板張り
建具:既存襖、障子